つい先日,自宅のNASのハードディスクが1つお亡くなりになりました.
実は,自分のHDDの故障に遭遇したのは今回が生まれて初めてです.
これまでは結構短いスパンでHDDを大容量のものへ交換して,古いものは譲るなり売るなりしていたので,ハズレを引かなかったこともあり,これまで縁のないことでした.
しかしそこは流石ZFS,新しいHDDを買ってきて交換した後,1つのコマンドだけで無事復旧しました.
# zpool replace tank /dev/ad2
さて,取り出したHDD(Western Digital社製 WD20EARS-00MVWB0)ですが,これは2010年10月に購入したものであり,その時期のWD製HDDには3年間のRMA保証が付帯していた(現在のGreenの保証は2年間)ことを思い出したので,初めてのRMA申請に挑戦してみることにしました.
1. もいちどチェック
本当に異常があるのか,取り外したHDDをWestern Digitalの純正アプリケーションで再度チェックしてみます.
Western Digitalはドライブのチェックを行う専用アプリケーションを配布しています.
このアプリケーションをダウンロード,インストールし,テストを実行してみます.
今回はEXTENDED TESTを実行してみました.
その結果…
多量の不良セクタが見つかりました.確かに壊れているようです.
2. RMA申請できるかどうかの確認
今回のHDDが果たして本当にRMA保証が有効なのか,Western Digitalのホームページで確認することができます.
トップページから,サポート→保証およびRMA(返品許可証)サービス→エンドユーザの顧客→保証の確認 と進みます.
フォームに国とシリアル番号を入力して送信すると,現在の状況が表示されます.
シリアル番号はHDDの表面のラベル,若しくはツールを使って調べることができます.
ツールによってはシリアル番号の頭に”WD-“がついている場合がありますが,入力する番号はそれ以下の英数字になります.
3. RMA申請
Western DigitalのホームページからRMA申請します.
申請にはまずユーザ登録とシリアル番号の登録が必要になります.
トップページから,サポート→保証およびRMA(返品許可証)サービス→エンドユーザの顧客→製品交換 (RMA)→WD サポートポータルへ進む と進み,ポータルサイトにユーザ登録を行い,シリアル番号の登録を行います.
シリアル番号の登録が終われば,サポートポータルサイトの”製品交換”からRMAの申請ができるようになります.
WDの交換には”先出し交換”と”標準的交換”の2種類があるようですが,日本国内で申請する場合は”標準的交換”のみになります.
”標準的交換”に進むと先ほど登録したシリアル番号の一覧が表示されるので,申請したいHDDにチェックをつけ,返品理由とコメントを入力します.
申請が完了すると,RMA明細書が表示されます.右上の印刷メニューから印刷をしておきます.
この明細書を使うことで,発送時のインボイス(INVOICE)の記入を省略することができます.
また,明細書の上部にあるリンクからRMAラベルを表示し,3枚以上印刷しておきます.
4. 宛名作成
申請後,30日以内にドライブを梱包し,指定された場所へ発払いで発送します.
今回は国際スピード郵便(EMS)を利用します.
手書きでもいいですが,EMSはネットから無料でラベル印刷をお願いできるので今回はそれを利用しました.
まずは,国際郵便マイページサービスに登録します.
登録後はメニューの”印字オーダー”から注文することができます.
宛先の入力に随分迷いましたが結局この形にしました.
5. 梱包
梱包には,ちょうど手元にあったヤマトのダンボールと,ホームセンターで購入してきた緩衝材を主に使用しました.
まずは,ダンボールの底にクッション材を敷き詰めました.
その上にESDバッグに入れたHDD本体を置き,周りを緩衝材で囲んでいきます.
ここで重要なポイントは2つ.
- HDDは必ずESDバッグ(購入時にHDDが入っていた灰色半透明の袋)に入れる
- HDDと箱の間は5cm程空くように緩衝材を詰める
特にESDバッグは入れていないと即RMA無効となるので注意です1.
梱包が完了したら,箱の少なくとも3方向にRMA番号を記入しておきます.
また,印刷しておいたRMAラベルを切り取って貼り付けておきます.
6. 発送
EMSの発送を郵便局で行います.
発送は大きな郵便局であれば,休日のゆうゆう窓口でも可能なようです.
ネットで印字依頼をし,配達されてくるEMSラベルには依頼主と届け先の情報はすべて印字してありますが,その他にも記入すべき点が幾つかあります.
私の場合は以下のように記入しました.
- 内容品の詳細な記載
- HDDの型番, In Warranty Replacement
- 内容品の原産国
- Malaysia
- 内容品の個数
- 1
- 内容品の価格
- $200.00
- 日本円換算合計
- 20000
基本的に,印刷しておいたRMA明細書の内容を参照して記入しました.
HSコードはHTSとの違いがわからなかったため記入していませんが,そのまま,8471.70.4065と記載すべきだったかもしれません.
EMSラベルにはINVOCEの用紙も付属して届きますが,RMA明細書があれば不要との事だったので記入して行きませんでした.
さて,いざ窓口に持って行ってみると,INVOICEの話をされることなくEMSの送り状だけの状態で引き取られました.
RMA明細書や,念の為にINVOICEの用紙も持参して行ったのに拍子抜けというか,逆に不安になったので一応聞いてみましたが不要との回答.
若干不安を感じながら発送しました2.
つづく